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コーチングを学ぶための4つの基本【仕組み公開】

Coaching

コーチングをこれから学びたい方へ

先日こんなTweetをしました。

コーチングをこれから学びたい人:コーチングを学びたいけど、もう少しコーチングを具体的に知りたい。どんなことをどれぐらい学ぶといいのか?

本記事では、下記の内容を解説します。

本記事の内容

    【コーチングを学ぶための4つの基本】
    ①前提となること
    ②スキル
    ③メソッド・フレーム
    ④マインド

この記事を書いている私は:元々コミュニケーションが苦手だった私が11ヶ月間のコーチングスクール在籍中(6ヶ月目)に有料クライアント13人、月額40万円を稼ぐことに成功。現在では、経営者やアーティストなどのコーチングを多数手がけ8000時間以上のセッションを達成し、一部上場企業から中小企業までのコーチング研修もしています。

コーチングを学ぶための4つの基本

仕組み

前提となること

    ①関係性
    ②発話思考
    ③3つの原則

①関係性

コーチングの成果は、クライアントとコーチが二人で協力しあって築きあげる「関係性」にかかっています。そして、その責任は双方にあります。コーチは「私に力がある」という考えから、【コーチングの関係性に力がある】という考えに転換する必要があります。

クライアントが思っていることの全てを、自由に話すというリスクがとれる関係をつくることが大切です。コーチも同じくクライアントに対して感じたこと全てを(耳の痛いことも含めて)、率直に伝えることが相手に受け入れられる関係をつくることです。

コーチングをする段階で二人の関係性に不安があると、その関係性を築くことにエネルギーを注ぐことになり、相手の考えや気持ちを傾聴することに集中できなくなります。

また、「こんなことを言うと嫌がられるかもしれない・・・」と思うと、直感で捉えた貴重なフィードバックも言えなくなります。

②発話思考

そもそも人間に備わっている機能に、人は相手に話しながら自分と対話し、考えを整理しアイデアや気付きを生み、意志を決めることができる機能をもっています。

コーチが何かを判断するために聴くことよりも、クライアントに発話思考を生み出すことを優先するために傾聴します。

③3つの原則

1.答えは相手の中にある。
クライアントが求める答え・・・今、顕在意識として表現されていなくても・・・は、クライアント自身が持っている。コーチは、このことを信じながら関わる。

2.コーチはそれを引き出すだけ。
クライアントの中にクライアント自身でさえも気づいていない答えが眠っている。コーチの役割は、それらを引き出すだけである。

3.100%、相手の味方でいる。
クライアントの心が本当に求めるものを手に入れるために、コーチは真摯な立場でクライアントの味方であり続ける。

関連記事はこちら【コーチングとは何か】

スキル

    ①傾聴力
    ②質問力
    ③伝える(フィードバック)の価値
    ④ストローク(承認)

①傾聴力

傾聴ができることで対話を引き出し議論を活発にさせます。傾聴ができる人を観察をしていると「かかわり行動」と呼ばれる特性があります。

かかわり行動は簡単そうにみえますが、そこには多くの深い内容が含まれています。人は何でも正直に話せるとは限りません。人は安心して問題を話せるのか、本当に信頼できるのかを見極めようとするでしょう。

具体的には相手の「視線」「表情、姿勢、動作」「声の調子」を観察し感じながら「相づち、頷き」を相手にあわせながら相手に80%喋ってもらい、自分は20%に留める【80:20の法則】をすることが大切です。

かかわり行動を用いることによって、信頼や共感、敬意、尊重、誠実さや温かみを伝えることができ、人との信頼関係を構築することにつながります

関連記事【傾聴の3つの目的と7つの技法】

②質問力

コーチングの対話を活発にするためには質問力がが必要です。

抽象的な話を具体化させたり、相手の本当の気持ちを引き出すためには、質問がとても役に立つのです。

質問の方法は多様にありますが、最も簡易で基本となる質問方法は「チャンクダウンとスライドアウト」です。チャンクダウンはタテに質問を繰り返し、スライドアウトはヨコに質問をする方法です。

具体化する質問【チャンクダウン】

    ・具体的にはどういうこと?
    ・例えばどういうこと?
    ・もう少し早まるかも詳しく言うと…?
    ・拡散する質問【スライドアウト】
    ・「いいですね」まだ他にありますか?
    ・「面白い意見ですね」まだ何かありますか?
    ・これで全てですか?

【最初に取り組むべき3つの信頼貯蓄の技術】

③伝える(フィードバック)の価値

ゴルファーは、自分のフォームを自分で見ることはできません。他者に見えていることを伝えてもらって初めて「どうすればいいのか?」の【視点・情報】を手に入れることができます。

仕事やコミュニケーションの場においても、同じことが言えるでしょう。人が自分に対して感じていることや見えていることを【視点・情報】として伝えてくれることで、私達は修正のヒントを得ることができます。

 
【フィードバック(伝える)3つの手順】

    1. まず、相手に受け取る準備を整えさせてあげるために、枕詞として「了解を取るメッセージ」または「宣言するメッセージ」を出します。
    2. 受け取る準備ができてから、伝える。この段階で重要なことは、短く伝えること、1つのヒントとして伝えること・・・メンターが伝えたいことを唯一の答えとして執着せずに・・・伝えることです。
    3. そして、選択を委ねる・・・伝えたことを受け取るかどうかの選択を相手に委ねる。または伝えたいことをヒントにして更に考えを発展させてもらう。

関連記事【コーチングとティーチングについて(後半フィードバックについて書いています】

④ストローク

ストロークとは、米国の心理学者「E.バーン」が開発したTA(交流分析)で使用される概念です。『自分或いは他人の、存在を認める全ての働きかけ』と定義されています。

バーンによると、人には他者から認められることへの“飢え”があるということです。食べ物が身体の栄養源であるように、ストロークは心の栄養源であると言われます。

職場であなたが与えるストロークは、メンバーの心に栄養を与えてその活力を育むために不可欠なものです。また、メンバー同士がストロークを与えあう文化をつくることは、イキイキとした信頼関係を育む基盤となります。

 
【ストロークの例】

    ・一人で寂しげに昼食をとっているメンバーがいたら、横に座って食事を共にする
    ・メンバーの表情を見て、挨拶にひと言添える「毎日もお疲れ様!」
    ・成長した点を発見してひと言伝える「最近、○○がうまくなったな!」
    ・気づいたときに仕事の姿勢を称える「丁寧な仕事をしているな!」
    ・時には率直に伝える「さらに成長して欲しい。だから改善点を伝える・・」
    ・いつもチームに貢献してくれているメンバーに感謝を伝える

上記のようにプラス・ストロークで、良い点を率直に伝える、ほめる、みとめる、感謝する、尊敬する言葉や行為を準備して実践してみましょう。

【最初に取り組むべき3つの信頼貯蓄の技術】

メソッド・フレーム

※コーチングで使えるメソッド・フレームはたくさんありますが、今回はその内定番の3つを紹介いたします。

    ①GROWモデル
    ②PDCA
    ③TA(交流分席):心理学

①GROWモデル

クライアントが求める成果を生み出すためには、探求すべき4つの領域があります。この4つの領域をまとめたものが下記に示す「GROWモデル」です。

GOAL(目標)
REALITY(現実)
OPTIONS(選択肢)
WILL(意思)の頭文字をとって「GROW」と呼ばれているものです。

詳しくは:コーチングの基本スキル【完全攻略】GROWモデル

②PDCA

好循環を生み出す基本的なフレームワーク。目標や計画を実行しても、そのまま放置しては好循環のスパイラルを生むことが難しくなりますが、PDCAサイクルで見直しを常に測ることで、その価値は大きく高まります。

    1.Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する
    2.Do(実施・実行):計画に沿って業務を行う
    3.Check(点検・評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する
    4.Action(処置・改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする

③心理学

TAとは、トランザクション・アナリシス( Transaction Analysis)の略語です。日本では、交流分析とか対話分析と訳されています。このプログラムの中では、「TA」という用語をつかっていくことにします。

【TAは心理療法であり、人間行動の理論】

アメリカの精神分析医エリック・バーン博士によって創始された人間行動のひとつのまとまった理論であり、治療のシステムです。

TAはもともと集団心理的療法に附随した治療法のひとつとして開発されたもので、理論そのものがより実践的であったので、家族関係の問題や夫婦関係の問題解決には大きな効果を発揮しました。もちろんTAは1対1の面にも大いに役立ったことは言うまでもありません。

このTAは心理療法として、まだ比較的新しいもので、その起源は1950 年代の半ばにあたります。その後、飛躍的に発展して、今日では、全世界の治療の分野だけでなく、企業や官庁などの組織にまで広まっています。

マインド

上記の仕組みを支えるのがこのマインドになります。クライアントの可能性、能力を引き出すには、そこに引き出すことのできる可能性、能力があることを信じ切ることが大切です。コーチはその可能性、能力があることを知っている存在であることはとても重要な要素です。

    ・クライアントを信じる力
    ・クライアントに全て意識、焦点を当てることができる
    ・クライアントの可能性を相手以上に信じる
    ・クライアントの人生に想いを馳せて「尊敬」「祝福」が充分にできる

残念ながら私はいつもこれを達成したいと思っていますが、まだまだと言ったところです。でも大切なことはこのマインドを常に意識して目指すことだと考えています。

まとめ

まとめ

仕組み

    関係性(ラポール)
    発話思考
    3つの原則

スキル

    傾聴
    質問力
    フィードバック(伝える)
    ストローク(承認)

メソッド・フレーム

    GROWモデル
    PDCA
    TA(交流分席):心理学

マインド

    クライアントを信じる力
    クライアントに全て意識、焦点を当てることができる
    クライアントの可能性を相手以上に信じる
    クライアントの人生に想いを馳せて「尊敬」「祝福」が充分にできている

コーチングを学ぶ上でマインドは欠かせません。車で言うところのエンジンのようなもだと想像してください。コーチのマインド(エンジン)が調子がいいことはクライアントのためでもあります。

そして、基本スキルはボディで、ハンドルやタイヤがメソッドや心理学のようなイメージです。

どれだけ性能がよくても、クライアントを目的地まで案内できなければコーチングではありません。クライアントのために何が必要なのかを常に考え続けることがこの仕組みを活かすことに繫がります。

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